だが、すぐに現実へ引き戻された。
問題はそこじゃない。
六花だ。
「あいつ今頃パニックだろ。」
俺が呟く。
翼も頷いた。
「だろうな。」
「紫苑さんに電話するかも。」
碧の一言で空気が重くなる。
全員が同じことを考えていた。
紫苑さん。
あの超弩級シスコン。
もし六花が泣きながら相談したら、たぶん地球の裏側からでも速攻で道明寺家へ乗り込んでくる。
玲央さんも大概だ。
六花に何かあったと知ったら絶対に黙っていない。
「それだけは避けたい。」
翼が頭を抱える。
「俺も。」
碧も真顔だった。
しばらく沈黙が続く。
そして、翼がゆっくり口を開いた。
「隠すのやめるか。」
俺は翼を見る。
翼も真剣な顔だった。
「どうせもう見られた。」
「うん。」
「だったら全部話そうぜ。」
碧が頷く。
「僕もその方がいいと思う。」
俺も同意だった。
中途半端に誤魔化したところで意味がない。
六花は馬鹿だけど。
本当に馬鹿じゃない。
変な嘘をつけばすぐ気付く。
「黒龍が何やってるか。」
「なんで俺たちが入ったのか。」
「全部説明する」
翼はそう言った。
そして少しだけ笑う。
「黒龍はクスリも売らねぇ。」
「女も襲わねぇ。」
「一般人も巻き込まねぇ。」
「この町守るためにやってるだけだ。」
その言葉に俺も頷いた。
実際その通りだった。
だから。
六花なら理解してくれる気がした。
少なくとも。
軽蔑はしない。
そんな気がした。
「じゃあ明日の朝。」
俺が言う。
「メイド来る前に起こすか。」
「だな。」
「賛成。」
方針は決まった。
明日の早朝。
六花に全てを話す。
俺たちが黒龍であることも。
今まで隠していた理由も。
全部。
話し合いが終わったあと、俺たちはそれぞれ部屋へ戻ることになった。
俺は小さく息を吐く。
――頼むから。
――嫌いにならないでくれよ。
そんなことを考えている自分に気付いて、俺は苦笑した。
【side 蓮 fin 】
問題はそこじゃない。
六花だ。
「あいつ今頃パニックだろ。」
俺が呟く。
翼も頷いた。
「だろうな。」
「紫苑さんに電話するかも。」
碧の一言で空気が重くなる。
全員が同じことを考えていた。
紫苑さん。
あの超弩級シスコン。
もし六花が泣きながら相談したら、たぶん地球の裏側からでも速攻で道明寺家へ乗り込んでくる。
玲央さんも大概だ。
六花に何かあったと知ったら絶対に黙っていない。
「それだけは避けたい。」
翼が頭を抱える。
「俺も。」
碧も真顔だった。
しばらく沈黙が続く。
そして、翼がゆっくり口を開いた。
「隠すのやめるか。」
俺は翼を見る。
翼も真剣な顔だった。
「どうせもう見られた。」
「うん。」
「だったら全部話そうぜ。」
碧が頷く。
「僕もその方がいいと思う。」
俺も同意だった。
中途半端に誤魔化したところで意味がない。
六花は馬鹿だけど。
本当に馬鹿じゃない。
変な嘘をつけばすぐ気付く。
「黒龍が何やってるか。」
「なんで俺たちが入ったのか。」
「全部説明する」
翼はそう言った。
そして少しだけ笑う。
「黒龍はクスリも売らねぇ。」
「女も襲わねぇ。」
「一般人も巻き込まねぇ。」
「この町守るためにやってるだけだ。」
その言葉に俺も頷いた。
実際その通りだった。
だから。
六花なら理解してくれる気がした。
少なくとも。
軽蔑はしない。
そんな気がした。
「じゃあ明日の朝。」
俺が言う。
「メイド来る前に起こすか。」
「だな。」
「賛成。」
方針は決まった。
明日の早朝。
六花に全てを話す。
俺たちが黒龍であることも。
今まで隠していた理由も。
全部。
話し合いが終わったあと、俺たちはそれぞれ部屋へ戻ることになった。
俺は小さく息を吐く。
――頼むから。
――嫌いにならないでくれよ。
そんなことを考えている自分に気付いて、俺は苦笑した。
【side 蓮 fin 】
