春は眩しくて、届かない



秋の風が、
頬の熱を冷ますみたいに吹き抜ける。



「……だめだほんと」



小さく呟く。


好きだって気づいた途端、
全部が前より特別に見えてしまう。


今日の「また明日」も。
並んで歩いた帰り道も。
コンビニの灯りも。


全部。