春は眩しくて、届かない



夜の静かな住宅街。


街灯の下で向かい合う時間が、なぜか少しだけ落ち着かない。



「じゃあ、また学校で」



「送ってくれて、ありがとう……またね」



その背中が夜の道へ溶けていく。


しばらく玄関の前で立ち尽くしたまま、
胸の奥に残った熱を、うまく言葉にできなかった。