春は眩しくて、届かない




「ええええ!!」



「迎えに来るの!?」



「なにそれやば!!」



「柏木くん彼氏感強すぎ!」



わたしは顔を真っ赤にして、
言葉が出ない。


そんなりのんを見て、
湊くんは満足そうに少し笑った。



「じゃ、またあとで」



そう言って軽く手を振って去っていく背中に、
教室中の視線が集まる。


ドアが閉まったあと。


女子たちが一斉に向き直った。



「水瀬さん愛されすぎでは!?」



湊くんが教室を出ていったあとも、
しばらく教室はざわざわしていた。


まだ顔が熱くて、
机の前で小さくなってしまう。