春は眩しくて、届かない



学校に着くまで、
りのんはいつもより少しだけたくさん喋っていた。


コンビニの新作パンの話。



昨日見た動画の話。



数学の小テスト終わってほしいって話。


きっと、気を遣ってくれてる。


その優しさが分かるから、
ちゃんと笑った。


昇降口で靴を履き替えて、
廊下を並んで歩く。