「TOA様!!」
「あのバイクはTOA様の愛車だわ!!」
「TOA様ぁーーーーーーーーーー!!!!」
「TOA死ね!消えろ!」
「RIOの隣に立つなアイドルの恥が!!」
「干されろヤリ◯ン!」
数メートル後ろにレッドカラーとイエローカラーを身につけた女たちが道を塞ぐように集まっている。口々に誰かへの思いを叫んで、互いの叫びを聞いた両者がつかみ合いの喧嘩が起こる。
「くそ……なんでツルが居んだよ、めんどくせーな」
「助けて!!」
「は?」
「あの女達に追われてんのよ!!」
「なんでお前がツルに追われんだよ」
「ツルだかなんだか知らないわよ!!あんたのバイク速そうだから、乗せなさいよ!」
「やめろ、触んな!汚れんだろ!」
バイクに手を伸ばしたあたしを軽々と抱え、第二シートに投げられた。
男がバイクを唸らせて、急発進しても、彼女達はお互いを潰し合うのに必死で、気づいちゃいなかった。
そのスピードに体を持っていかれる。あたしはバイクの男の腰に手を回して、体に力を入れた。数秒走って、スクランブル交差点に当たる。街頭モニターから大音量で流れてきた音楽が耳に入り、目を向けた。
