モニター越しでも迫力あるステージを見上げる。
「……SORA?」
その中の一人の名前を繰り返す。
しかし、モニターの画面は移り変わり、キャスターが映った。
《ここのスクランブル交差点では、ドリームステージの観覧を終えたファン同士の抗争が繰り広げられています!!》
《本日13時に騒動は起きました!これはウエストウッド事務所所属のウエストウッドドリームのファンです!ドリームとはまだデビューを果たしていないアイドルたちのことであり、このカラーはドリームの2トップである悪魔系アイドルTOA、天使系アイドルRIOのファンたちだと思われます!!!》
デジャブのような光景に、あたしはモニターを見つめて、瞬きをした。
そして、あたしの名前を呼ぶ青木の声がした。
《あいくーーーー!!あいくーーーー!!》
《男性が大声で叫んでいます。知り合いが巻き込まれてしまったようです!すみません、どうされたんですか!?》
《どうもこうも……っ。彼女が上京した途端にこれですよ……っ。知らないツルに喧嘩を売って、こんな抗争にまで発展して……なんで彼女はいつもこんな厄介なことを!!》
《抗争にまで発展?ということは、その方が騒動の原因なんですか!?》
《原因に決まってるじゃないっすか!ドリームファンの目の前で、TOARIOには興味が無いから帰りたいって駄々をこねて!あっという間に多くのツルに囲まれて!…って、カメラ!?え!?これなに!?流れてるの!?やめて!!カットカット!!!》
映像が、青木からスクランブル交差点の騒動に移動する。
