三角関係の恋物語

『最近ずっとモヤモヤしてる』

『優奈ちゃんが他の奴といるの見ると』

わたしの頭の中で、

深澤辰哉さんが言った言葉が駆け巡る。

到底授業どころではない。

1時間目始まる前に聞こう。

ーーキーンコーンカーンコーン……ーー

チャイムが鳴る。

先生が教室のドアを出ていくのを見計らって、

わたしは深澤辰哉さんの元へ向かう。

すると、

「優奈ちゃん!」

後ろから声をかけられた。

聞き慣れた声。

向井康二さんだった。

「次音楽室だよね?一緒に行こー」

「え、あ、うん……」

深澤辰哉さんの方を見ると、

他の女の子と親しそうに話していた。

ズキッ

胸の奥に棘が刺さった感覚だった。

「こうーじ、ずるい。優奈ちゃん一緒に行こう」

「あ、うん」

なんだろ…

この胸の痛み…

結局深澤辰哉さんに話しかけることができず、

三人で音楽室に向かった。