余所者-よそもの-【 2 】



それから。
夜もすっかり更けた頃。

私は、そっとベッドを抜け出した。
一睡もせず、シドが寝入るのを待っていた。

起こさないよう、物音を立てずに服を着る。


荷物を持ち、一人Re:bidoを出た。


スマホで時間を確認すれば、深夜二時。
AnBarはまだ営業している時間。

早く自分の部屋に帰って布団の中に丸まりたいけれど、今帰ればサンコンやバンが居る。

……今は、顔を合わせられない。


わずかに腫れた頬を指先でなぞりながら、ゆっくりとシトウを歩く。

細い路地を抜け、シトウの大通りに出る一本手前の筋に差し掛かったときだった。


──カシャ。

深夜の喧騒に紛れて、シャッター音が鳴る。


俯いていた顔を上げれば、一眼レフを構えた、一つ結びの女の子。

「………」

「………」

目が合えば、女の子は何事もなかったかのように踵を返し、歩きだす。


私は慌ててその背中を追った。