余所者-よそもの-【 2 】



──バタンッ!と、叩きつけられるように閉じられた扉。

私の身体は、ベッドの上に放り投げられた。

どうしたの。
どうして怒ってるの。

干上がった喉は、尋ねることができない。


シドは私に詰め寄り、乱暴に服を剥ぎ取って、素肌に視線を這わせていった。


最初に手を伸ばしたのは、鳩尾。

そこは男に殴られ、赤く変色していた。


「……チッ」

舌打ちをすると、私に覆いかぶさってきた。


「……シド?」

「………」

「シド?」

シドは答えない。


その瞳は、さっき路地で会ったときと変わらない。
酷く、血走っている。

何をするかわからない、何を考えているのかわからない。

誰を……見ているのかわからない。


────怖い。


「……ぃ、や」

「………」

「怖いよ……」

私はシドの肩を押し、寝がえりを打ち、背中を向けた。