余所者-よそもの-【 2 】



シドは肩で息をしていた。

こんなシド、見たことがない。

怒りの矛先は自分じゃないってわかるのに。
それでも恐ろしくて、身がすくんでしまう。


「カナコさん!?」

後ろからかかった声に振り向けば、走ってきた野間が足を止めたところだった。


シドは私の肩を抱いたまま、無言で立ち上がった。

私も引っ張り上げられるようにして、どうにか立ち上がる。

するとシドは、私の身体をぐいっと野間に押しつけた。


「………」

「……了解っす」


野間が私の身体を引き受け、返事をするなり。

シドは踵を返した。


ふらつく足で地面を踏みしめ、顔を上げたときには。

……もう、シドの姿はなかった。


「……。カナコさん、Re:bidoまで歩けますか?」

「うん……」