ゴクゴクとお水を喉の奥に流し込んでいた。
すると、──リンッ!と、鈴の音が響く。
ドアの開閉を知らせる音。
シドが帰ってきた。
そう思ったけれど、扉の前に立っているのは──見知らぬ男。
「……あ?」
「………」
誰だろう。
野間が言ってたっけ。
ここは『シトウの幹部が集まる場所』。
ってことは、シドの仲間かな?
どう声をかけようか。
そんなことを考えていると、その男は目を見開いた後、背後を振り返った。
「おい!誰だよ、今なら誰もいないって言ったヤツ!」
怒鳴り声を上げた男が、ズカズカと店内に入ってくる。
さらにその後ろからも、足音と声が続いた。
「いないはずだぞ」
「誰がいるんだよ」
「知るか。見たことのない女だ」
ぞろぞろ、ぞろぞろ。
狭い店内に、次々と男たちが押し入ってくる。
男たちは店内を見渡すなり、次々と私に目を留めた。
「女?」
「誰の女だ」
「誰の女でも構いやしねぇ」
「ああ」
「捕まえろ」
──ガシャンッ!!
カウンターに並ぶ酒瓶をなぎ倒し、一人の男がカウンターの内側に飛び込んできた。


