余所者-よそもの-【 2 】



「買ってきてくれたんですか?」

見ればわかる。
そんな当たり前のことをマヌケに口にした私に、ユキは答えない。


ただ、長い指先に軟膏を出すと、私の足首にそっと塗り広げていく。


「……っ」

冷えた肌に薬が触れると、ヒリッとした。

思わず小さな声が漏れ、そこでやっとユキと目が合う。


「ユキさん、ありがとうございます」

「うん」


もう、怒ってなさそう?


「お腹……空きましたよね」

「空いたけど」

「すぐに作ります」


「足は?」

「立つとか歩くのは全然平気ですよ。ほら!」


膝を伸ばして、足先をグーパーと開いて見せると、ユキは小さく溜息を吐いた。

いつもの気だるげな表情。

よかった。
もう、いつものユキだ。