余所者-よそもの-【 2 】



「この女はどうする?」
「連れてこい」

私の上に乗っかった男と、別の男が淡々と会話を聞いて寒気がした。

身体を固くして震わせる私に、「立て」と乱暴に髪を引っ張り、抵抗をすれば「さっさとしろ!」と背中を殴られた。

衝撃で息が止まり、無抵抗になった私の身体を男がひっくり返す。

その瞬間、今度は顔面に一発、固いパンチが飛んできた。

バキ、という嫌な音と共に、一瞬目の前が真っ白になって。次にチカチカと、無数の星が泳いだ。


完全に力の抜けてしまった私の身体を、男は荷物のように乱暴に肩に担ぎ上げる。
視界が一気にぐらりと回って、外の明るい光が目に飛び込んできた。


舌を押し出して、口の中の布を吐き出す。
口の中の水分を奪った布がぽとりと落ちた地面は、リビドーを出てすぐの、細い路地の上。


流れていく地面と、男の足元を見ていた。
私の身体は、男の足取りに合わせて壁や角に何度も身体をゴンゴン、とぶつけながら、とうとう木製の扉を潜り抜けた。


正面からざわめきが起こったのは、その直後のことだった。

「やべぇ、戻ってきた」
「走れ!!」
「おい、まじかよ」
「女は捨ててけ!!」

焦り狂った男たちの声と共に、ドサリ、と鈍い音を立てて、私は冷たいコンクリートの上に放り出された。