受付を済ませ、 案内されたエレベーターに乗る。 鏡張りの壁には、 少し強張った表情が映り込む。 エレベーターが最上階に近づくにつれ、 胸の鼓動が速くなった。 チン、と音がして扉が開く。 最上階。 社長室のフロアは、 他の階より静かな気配があった。 カーペットは一段と厚く、 窓の外にはまだ朝の霞が残る街が見えた。 秘書に案内され、 重厚な木製のドアの前に立つ。 「春日小春さんがお見えです」 「どうぞ」 ドア越しに聞こえた声は、 低く落ち着いていた。