星降る夜に、あの日のキスをもう一度


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 日が暮れ、ウィング家の庭園は、あちこちにおかれた照明で幻想的な雰囲気になっている。そこに思い思いの仮装をした家族や友人が集まり、アンジェラとコンラッドの結婚を祝福した。

「アンジェラママ、きれい」
「メロディも可愛いわ」

 透けるような羽根を背中にしょったメロディは、菫の花の精だ。
 その衣装はグレンの子たちとお揃いで、まるで天使たちが羽ばたいているように見える様子に、大人たちの笑顔を誘った。

 コンラッドは太陽神風の婚礼衣装だ。
 綺麗にひげを整えたコンラッドの堂々とした姿に、アンジェラはしばし見惚れる。

「惚れ直しましたか?」

 冗談めかして言うコンラッドにアンジェラが「ええ。とても素敵」と頷くと、彼は言葉を失ったように黙り込み、耳まで赤くなってしまう。メロディとヴィクトリアが通りすがりに、
「そこはパパも褒めるところでしょう」
「しっかりしなさいな、まったく」
 と言われ、「ここは騒がしいですから、少し静かなところに行きましょうか」とアンジェラの腰に手を回した。

 途中シドニーに「食事の前には戻ってくださいませ。主役なんですから」と笑われつつ、二人で別館の屋上に向かう。

「ここから見るお庭も素敵ですね」

 幻想的な屋上庭園に劣らない眼下の様子に、アンジェラが目を細める。ちょうどナタリーがコンラッドの母親と話すのが下に見え、ニッコリ笑った。初対面の挨拶の時から、二人はなんだか気が合いそうだったし、今も楽しそうに笑っているのが分かった。

「アンジェラ、綺麗だ」

 後ろからコンラッドに抱きしめられ、アンジェラはホッと幸せな息を吐く。

「ありがとう、コンラッド。わたくしは今日、この世で一番幸せな花嫁だと思うわ」
「今日だけではなく、明日も明後日も、ずっとずっと幸せにすると誓うよ」
 何があっても、一緒に乗り越えていこう。

 耳元のささやきに、アンジェラは深く頷いた。

「あ、流れ星」

 目の前に一筋星が流れ、二人は小さく口づけを交わす。

「コンラッド。今日は流星群といって、たくさん星が流れる日らしいわ」

「じゃあ、たくさん願い事をしなくてはね」

「貴方の願いは?」

「私は、もう一度貴女にキスしたい」

 いつかと同じその願いにアンジェラは微笑む。そしてコンラッドの首に手を回し、心からの愛を込めて優しく甘いキスをした。

Fin