まさにその通りだったアンジェラが目を泳がせると、複雑そうなコンラッドの顔が目に入り俯いた。実際イリスに戻ってコンラッドたちの無事を確かめたうえで戻れたらと考え、方法を思い巡らせていた。それでもイリスでコンラッドの顔を見てしまったら、動けなくなるのではないかと思って怖かった。
「だって、わたくしは多分、もう一度くらいこちらに来れるんじゃないかって思って」
方法だけなら武器召喚の応用で、難しくはあるができるような気がするのだ。
「先生ならできるでしょうね。でもこっちに着いた途端倒れることも目に見えてる。確実に寿命も縮むだろうね」
おそらくそうなるので、ぐうの音も出ない。
「閣下。ちょっとこの奥さんどうにかしてよ。婚約したんだろう。俺のことを自分の子どもみたいに心配してる場合じゃないって」
わざとふてぶてしい物言いをするエドガーに、コンラッドは柔らかく微笑んで「そうだな」と言った。
(コンラッド、「そうだな」じゃないですわ。しかも婚約したことはまだ誰にも言ってないはずなのに、どうしてエドガーにバレてるのよ!)
コンラッドが話したのかと思って見てみても、彼は否定するように肩をすくめて見せる。恐ろしいほどのエドガーの勘のよさに舌をまいた。
「でもね、エドガー。わたくしはあなたのことも守りたいのよ」
本当に、心の底から守りたいと思っているのだ。
彼のことが可愛いこともあるが、セシルが処刑されたのと同じ十六歳の彼が心配だった。まだ出会った頃のリンと同じように、二十歳を超えていたなら違っていたかもしれない。
万が一にもエドガーをセシルのような目に合わせたくない。若さゆえの甘さをカバーしてやりたい。でもそれは傲慢なことなのだろうか。
エドガーは大仰にため息をついて「閣下、ごめん」と言ってから、アンジェラの頬を両手で挟み、コテンと額をくっつける。それはアンジェラが小さな子どもを諭すとき、ごくまれに使っていたスタイルだった。
「だって、わたくしは多分、もう一度くらいこちらに来れるんじゃないかって思って」
方法だけなら武器召喚の応用で、難しくはあるができるような気がするのだ。
「先生ならできるでしょうね。でもこっちに着いた途端倒れることも目に見えてる。確実に寿命も縮むだろうね」
おそらくそうなるので、ぐうの音も出ない。
「閣下。ちょっとこの奥さんどうにかしてよ。婚約したんだろう。俺のことを自分の子どもみたいに心配してる場合じゃないって」
わざとふてぶてしい物言いをするエドガーに、コンラッドは柔らかく微笑んで「そうだな」と言った。
(コンラッド、「そうだな」じゃないですわ。しかも婚約したことはまだ誰にも言ってないはずなのに、どうしてエドガーにバレてるのよ!)
コンラッドが話したのかと思って見てみても、彼は否定するように肩をすくめて見せる。恐ろしいほどのエドガーの勘のよさに舌をまいた。
「でもね、エドガー。わたくしはあなたのことも守りたいのよ」
本当に、心の底から守りたいと思っているのだ。
彼のことが可愛いこともあるが、セシルが処刑されたのと同じ十六歳の彼が心配だった。まだ出会った頃のリンと同じように、二十歳を超えていたなら違っていたかもしれない。
万が一にもエドガーをセシルのような目に合わせたくない。若さゆえの甘さをカバーしてやりたい。でもそれは傲慢なことなのだろうか。
エドガーは大仰にため息をついて「閣下、ごめん」と言ってから、アンジェラの頬を両手で挟み、コテンと額をくっつける。それはアンジェラが小さな子どもを諭すとき、ごくまれに使っていたスタイルだった。



