雪音だけのライブハウス(リメイク)

愛祈琉
「修児くん…やっぱり…寂しいのかな……?」



元香
『…?愛祈琉、何か言った?』

愛祈琉
「…あ…え?私、何か言っちゃった?」

元香
『…何でもない。』

100人がこの部屋に入ったら、99人は「散らかってるな」と思うだろう。

なのに私は違った。

散乱する依存物質の1つ1つから、修児くんの「寂しい」という悲鳴が見えた。

元香
『…ホラ、匂いが気になるならマスク着けて。』

愛祈琉
「あ…ありがと…。」

お母さんは私にマスクを渡し、無言で部屋の片付けを始めた。

少し匂いに慣れた私も手伝った。

部屋に舞い散る吸い殻が、鈍い光をまとって降りていく音が見えた。

その音が私の目に映したのは、

「灰色の空にうずくまる、幼い修児くん」だった。