最後まで読まないで

毎朝同じ電車に乗る。向かいの席には、いつも優しそうなおばあちゃんが座っていて、目が合うとニコッと微笑んでくれる。今日もおばあちゃんは同じ席にいた。ただ、いつもと違うのは、膝の上に大きなボストンバッグを抱えていること。そして、その隙間から、昨日テレビの行方不明ニュースで見たのと同じランドセルが覗いていることだ。おばあちゃんは、今日も私に向かって優しく微笑んだ。