深夜にタクシーに乗った。車内は静まり返っている。しばらく走ると、急に運転手が「お客さん、後ろの方、お連れ様ですか?」と聞いてきた。ルームミラー越しに私の後ろを見ている。心霊スポットでもないのに気味が悪い。「いえ、一人ですけど」と答えると、運転手は安堵したように息を吐いた。「よかった。幽霊か何かかと思いましたよ。刃物を持っていたので焦りました」