最後まで読まないで

五月になり、家の庭に大きなこいのぼりを飾った。一番上がお父さんの黒い真鯉、次がお母さんの赤い緋鯉、一番下が私の青い子鯉だ。風に吹かれて泳ぐ姿を見るのがとても好きだった。ある朝起きると、なぜかこいのぼりが一つ増えていた。私の子鯉のすぐ下に、小さな白いこいのぼりが新しく吊るされている。「お母さん、あれ何?」と尋ねると、母は顔面蒼白でハサミを握り庭へ飛び出した。