通学路の途中にある古い空き家の敷地を抜けると、少しだけ近道になる。雑草が生い茂る庭を急ぎ足で歩いていると、縁側に座っているおばあさんと目が合った。空き家だと思っていたのに、誰か住んでいたのか。私は慌てて「お邪魔してます!」と頭を下げた。おばあさんはニコッと笑って、「いいえ、私も今日からここにお邪魔しているのよ」と優しく答えた。その手には、泥だらけのスコップが握られていた。