最後まで読まないで

算数の授業で三角定規を使っていた。直角の尖った角で紙に跡をつける遊びをしていると、不注意で指先を少し切ってしまった。「痛っ」と声を上げると、隣の席のA君が私を見た。翌日、私の机の上に新品の三角定規が置かれていた。角が全て丸く削られている。誰の親切だろうと思っていると、A君が包帯だらけの両手を見せながら「角、危ないから全部折っておいたよ」と笑いかけてきた。