最後まで読まないで

母の留守中に、宝石箱からお気に入りの指輪をこっそり借りて出かけた。友達にも「それすごく可愛いね」と褒められて、すっかり得意な気分になった。夕方、母が帰宅する前に急いで家に帰り、見つからないように元の宝石箱へ戻そうとフタを開ける。すると、そこには私が今つけているものと全く同じ指輪が、元通りにしまわれていた。じゃあ、私が今日一日中、指にはめて持ち歩いていたこの指輪は、一体誰のものだろう。