最後まで読まないで

駅のホームのベンチで、誰かのスマホを拾った。交番に届けようと拾い上げると、ちょうど着信があった。「もしもし? それ、私のスマホです。拾ってくれてありがとうございます」「いえ、今から交番に届けますね」「あの、後ろを向いてもらえませんか? 私、すぐ近くにいるんです」振り返ると、誰もいない。線路の底から、こちらを見上げている血まみれの女と目が合った。