最後まで読まないで

うちの古い家には、柱に傷をつけて身長を記録する風習がある。大黒柱には、私の毎年の身長の記録が彫られている。「一歳」「二歳」と、年を追うごとに順調に傷の跡が高くなっていくのを確認するのが好きだ。でも今日、ふと大黒柱の足元を見ると、床板のすぐすれすれの場所に新しい傷が彫られていた。日付は今日になっていて、横に私の名前がある。私は今、どこからこの傷を見上げているのだろう。