日焼けをしたくないので、夏は常に黒い日傘を差して登校している。ある日、風が吹いて、日傘が手からすっぽ抜けて飛んでいってしまった。「ああっ!」と声を上げると、通りすがりの女性が日傘を拾ってくれた。「ありがとうございます」とお辞儀をして受け取る。その時、女性が不思議そうな顔をして言った。「この傘、内側からしか陽の光を遮れない作りになっていますよ」私は、今まで自分に何が降り注いでいたのかと、ゾッとした。