最後まで読まないで

駅前で「フリーハグ」と書かれた段ボールを持った若者が立っていた。最近嫌なことが続いていた私は、少しでも癒されたいと思い、彼にハグをお願いした。彼は無言で優しく私を抱きしめてくれた。温かい体温に包まれ、心がスッと軽くなるのを感じた。「ありがとうございます」とお礼を言って離れようとしたが、彼の腕の力が強すぎて身動きが取れない。彼の口元が私の耳に近づき、「ようやく捕まえた」と呟いた。