眠り続けろピグマリオン




 私は早速ビデオを購入し、彼が来る日に設置して何食わぬ顔で出迎えた。


「いらっしゃい、今日はおやつを作ってみたの。一緒に食べましょう」

「ありがとう。じゃあ僕はコーヒーを淹れようか」

「うん、助かる」


 尚紀さんはいつも通りで、不審な点は見つからない。


 ……やっぱり私の勘違いかな……。


 冷蔵庫から生チョコを取り出しながら考える。絹豆腐と純ココアに蜂蜜を混ぜて冷やしただけの簡単なおやつだけど、ヘルシーで健康的だし悪くはないだろう。


「生チョコ、嫌いじゃないといいんだけど」


 お皿に盛り付けた生チョコとフォークを準備し終えると、尚紀さんがコーヒーを両手に戻ってきた。


「紫緒の手料理、楽しみだな」

「そんな大層なものじゃないよ」


 苦笑すると向かい合わせで座る。形の良い指がフォークを手にして生チョコを口に含んだ。


「うん、おいしい」