恋を隠して、バレないで




「────穂乃果さん?」

「……は!?」




あまりにも耳馴染みのある声に一瞬で動きが止まった。


壊れた人形のようにギギギ‥とゆっくり顔を声の方に向ける。


「おはよう。まぁもう昼だけど」


これを発した主は、予想通り有泉さんで。



え、有泉さん?なんで、は?
足音って、え??



数時間前に見た黒髪と同じ。
全くの同一人物である有泉さんがいる。



驚きで固まってるわたしを無視して有泉さんは、何食わぬ顔で階段を降りてきた。

かと思うと。




「穂乃果さん、おでこ」




ふわっと宙に舞う手のひら。
そのままペタっと私のおでこに当てられた。