恋を隠して、バレないで




「真実は分からないけど……いろいろ大変だったんでしょ?」

「うん」

「お疲れ様」





よしよし、と。
志保は頭を撫でてくれる。


やっぱりこの人、女神様だ。


ここ二週間は慣れないこと尽くしだったからこそ、志保の聞き馴染みのいいソプラノボイスの安心感やばい。



「穂乃果は巻き込まれ体質だね」

「うぅ、やっぱりか……」




志保がすごい心配そうな顔をする。
なんて優しいんでしょう。

私は導かれるままに、有泉さんとのディナーのことを志保に話した。







「……穂乃果、頑張ったんだね」



志保がもう一度頭を撫でてくれて、涙がぽとりと落ちそうになる。




「しほ、すき」

「もお、穂乃果はすぐそういう」





ガラガラと空き教室の扉を開ける。

さすがに教室中から注目されながら有泉さんの話をする訳にも行かず、一旦避難しに来た。