タクシーでたどり着いた高級ホテル。
あまりの迫力に運転手さんまでオドオドしてて、私に色々聞いてくるけどごめん。私も知らん。
高級リムジンばかりが止まっている駐車スペースで下ろしてもらって中に入る。
大理石の床は磨き上げられた鏡のように光を反射してて、天井にはシャンデリア。窓には精巧なステンドグラス。
キラキラきらめく光景に思わず立ち止まった。
────すごい。私の知らない世界にはこんなに綺麗なものがあるんだ。
ふわーっと見惚れていると、
トントン、と肩を叩かれて振り返る。
「ふふっ、穂乃果いたぁ〜」
「志保だ!もう着いてたんだね」
「ちょうど今着いたところなの。場所とか分からないと思うし一緒に行こう」
完全に場の空気に呑まれている私の手を志保が引っ張ってくれる。
……女神に見える。志保がいなかったら私どうしてたんだろう。
会場へと進むほどに人は増えていき、同時に空気の重みも増していく。
今から始まる事はただの学生のお遊びなんかじゃない。
自分たちの家の繁栄にも関わる大切な交流場だからみんな気を張っているんだ。


