手が繋がってるから。
私の体が不自然に飛び跳ねたこともすぐバレた。
こんなに動揺してしまったのに、視線を向けられている当の本人は無表情。尊敬します。
どこからともなく現れたホテルマンの人に案内されて、到着したレストラン。
最上階に位置しているレストランの、さらに奥へと進んだこの場所。
二人がかりで開かれた豪華な扉の向こうには完全個室のきらびやかな席が用意されていた。
もうわかる。
絶対に私が来ては行けない場所だ。
上流階級のさらに上澄みの人しか入れない場所だ、どう見ても。
だからといって今頃「無理です!」なんて言って逃げ出せるわけなくて。
放心状態のまま席に座る。
有泉さんは慣れた手つきで物事を進める。
…相変わらず神がかった横顔。



