恋を隠して、バレないで




────経済を支える。


きっと冗談じゃない。
想像以上に重みのある言葉に息を呑む。





「有泉 飛鳥(アリズミ アスカ)さん。有泉グループのご子息で今後は彼によって経済が回るって言われてる」

「そんなすごい人なんだ……」

「もう本当にすごい人。それに肩書きに劣らず彼自身もすごい実力を持っていて天才だと言われているの」




どうやらあの彼は、
志保ですら雲の上の存在のように話す別次元の存在だったらしい。



それならば、より一層そんな人に濡れたドレスを触らせた罰は重いはず。

私は今後の日本を支える方になんて事……。





「なんか色々と有泉さんに謝りたい……」

「有泉さんは短気な方じゃないし、そんなことで怒ったりしないわよ」





そうかもしれないけど、私の気が済まない。

胃がキリキリしてしょうがないけど、私のような人が有泉さんに会うことなんて金輪際ないだろうし。