こっちを向いてよ、千歳くん。


「っ、あ!! あなた、さっきの……!」




そう。それは、さっき急に態度を激変させた、あの男子だった。



彼も、私の顔を見てあからさまに顔をしかめた。



「同じクラスだったんだ、よろしくね! あなた、名前は?」



でも。私の言葉はガン無視。



「……」



よろしく、の一言くらい返してくれればいいのに。


と、私は頬を膨らませる。



それに、名前を教えてくれないなんて。


そんなに私に教えたくないのかなあ?



私たちの様子を見て芹奈は、あはっ、と笑った。




「あははっ! 千歳(ちとせ)どうしたの? やけに塩対応じゃん。もしかして、華乃が可愛すぎて照れてる?」


「まさか。そんなわけないだろ」




芹奈には普通に言葉を返す彼に、余計に腹が立った。


何でそんなに嫌われているのか、本当にわからない。