こっちを向いてよ、千歳くん。


私は思わずぽかんとした。



「いやいや。それは芹奈でしょ! そんなことないと思うよ?」


「ううん、このあたしが思うんだもん、絶対だよ!!」




と、ばしっと指さす。




「加えてこの天然で鈍感なところも! ぜったい男子にモテてたでしょっ」


「うーん……告白はされたことあるけど。付き合ったこと無いよ? 誰とも」




中学生のとき、好きです、と言われることは多かった。


でも、恋愛とかよくわからないから全部断って来たんだ。




「嘘でしょ……!? 信じらんない……」



と、芹奈は私の言葉に呆然としている。



そんなに驚く内容かなあ。


と、私は頭の中ではてなマークを浮かべていた。




―――その時。




――ガタン、と、隣の席の椅子が動く音がした。



隣に座った人の顔を見て。私は目を見開いた。