こっち向いてよ、千歳くん。


「わっ……!! 大丈夫だから! ほんとに!」


「……そ?」


「うん! 千歳くんのおかげだよ! ほんとにありがとう!」




私はそう言って、笑顔を見せた。


そして、思い出して声を上げた。




「そういえば、さっき!」


「ん?」


「私の名前、初めて呼んだよね!? 華乃って!」




その事に感動して、私は頬をおさえた。


そう言われて、きまりが悪そうに表情を硬くする千歳くん。




「華乃でいいよ、あんたより全然いいし!」


「……覚えてたら、また呼んであげる」


「言ったからね? 待ってる!」



私はそう言って、えへへ、と笑った。