こっち向いてよ、千歳くん。


「え! もしかして華乃ちゃんって千歳くんが好きなの?」


「華乃が相手じゃ千歳は無理ね、あははっ」



そう言われて、私は首を横にふった。



「ほら、勘違いされた! 違うよ、恋愛対象じゃなくて、友情対象!」


「友情対象ってなに!? きゃはっ」


「うー、とにかく!! 私は千歳くんと仲良くなりたいだけだよっ!」



そう言っても信じてはくれなさそうだ。



「ほらほら、愛しの千歳くんがボールもったよっ」


「だから違うってばー!!」



文句を返しながらも、視線を千歳くんの方へ向けた。




ボールをドリブルしてディフェンスを抜く。


千歳くん、足はや……!