こっち向いてよ、千歳くん。


自分の席に座って、私は机に突っ伏した。


いつ話しかけようかな……。



そんなことを考えていた私は。





「……」


「? 那津くん、どうしたの?」


「……や、なんでもない」





―――千歳くんが私の方をちらっと見ていたことには気がつかなかった。















――――キーンコーンカーンコーン――。




一日は風のように過ぎ去り。


放課後を告げるチャイムが鳴った。



結局、どの時間も千歳くんに話しかけることは叶わず。


毎時間、休み時間になる度に千歳くんは囲われていた。



女子だけではない。男子の友達からも囲まれる。