こっちを向いてよ、千歳くん。


すると、芹奈も顔をしかめた。



「はあ? 千歳、さすがにひどくない?」


「なにが」


「華乃のこと、断ったくせに! フツー、先客優先でしょ」




そう言って文句を言う芹奈。


美人さんが怒った表情しても可愛いだけだよ。




「え……? 如月さんが先だったの……?」



女の子も、それを聞いて驚いた表情をさせる。


どうやら、知らなかったらしい。



「それだったら、全然いいよ……! また今度で!」



申し訳なさそうに言う彼女に、私は首を振った。



「えー、いいよいいよ! 断られちゃったのは事実だし。気にしないで!」



そう言って、私は笑った。


でも、彼女は困惑したまま。