「帰らない」
「うっわ、冷たすぎ!」
「冷たくねーし。というか俺、何があっても一生あんたと帰らないだろうから。いくら誘っても無駄だよ」
そのとき、ようやく私の顔をちらっと見た。
あ、目が合った。やっぱり眠そうな目。
「えー。一生?」
「一生」
「というか。ちょっと長すぎない? せめて1年!」
「それは短いでしょ」
千歳くんの言葉は無視して。私は怒って、そっぽを向いた。
そのとき。
「あ、あの……千歳くん……!」
もじもじしながら、千歳くんに声をかける女の子。
「ん? どーしたの」
千歳くんはすぐに後ろを振り返る。
私のときは、ほんの一瞬しか見てくれないのに。
他の子との違いが日に日にはっきりしていく予感。
そして、その予感はまだ続いた。

