こっちを向いてよ、千歳くん。


「ねえ、千歳くん! 連絡先交換しよ……?」


「うん、いーよ」


「那津って名前かっこいいね! 那津くんって呼んでいい?」


「ありがと。いいよ」



女の子の対応にはまるで慣れているというように、言葉を返す。


その表情は少しだけど微笑んでいた。



さっき私と話してた時は完全に無表情だったのに……!



やっぱり嫌われてる……?


私だけ明らかに態度が違うもん! 芹奈にも普通だったし。




―――いや。むしろこれは特別扱いなのでは……!?




と、ポジティブ思考の私は頭で思いついた。



めげずに声をかけたら誰とでも仲良くなれると私は思っている。


だって、私は誰とでも仲良くなるの得意だもん!






―――私、如月 華乃は決めました。


絶対に千歳くんと仲良くなると―――!




そうして、私の高校生活は幕を開けた。