目撃者を探しています

目撃者を探しています。そんな文言から始まった立て看板が古びた電柱に設置されている。周囲には申し訳程度の花束と飲料水が供えられている。ひき逃げだろうか。ほとんど無意識のうちに手を合わせ、被害に遭われた方を痛ましく思っていると、突如として喪服の一団が視界の先を通り過ぎた。あれはウチの親族だ。その光景に疑問を抱いたのも束の間、最後尾を歩く弟が静かに口を開いた。姉貴、痛かっただろうに──。