週末――…。
「あ、お母さん。今日、ヒロくん達がウチに来るから」
無事に仕事を片付けた両親が、ようやくこの町に引っ越してきた。
何日かぶりに家族がそろい、今までこのマンションに一人でいたから、何だか少し変な感じがした。
「あら、勉強しにくるの?」
うっ……
お母さんの顔が鬼になっている。
この前のテストの結果が、お母さんに見つかってしまったの。
それがまた、悲惨なもので…
あたしのせいで、お母さんが鬼になってしまったんだ……
「あんたに勉強を教えに来てくれるのかしら?」
声が低く、後ろでは、ヒュ~ドロドロ~と、お化け屋敷さながらの奇妙な音が鳴っている。
顔は、暗闇で懐中電灯で照らされているみたいに、影が出来ていた。
「ざ、残念ながら、勉強じゃ、ないんだな~」
アハハ~と、お母さんから目を逸らして答える。
「あら、じゃあ、一体何しに?」
だから、そのお化けみたいな声、怖いって……
「美女コンテストっていうのがあるんだけど……。それに打ち勝つために、あたしを改造しにくるんだとか。アハハ……」
頬を引きつらせながら答えると。
「美女コンテスト?」
急に、お母さんの顔が輝きだした。



