――え?
「俺のと、あいつらのと」
すごく真剣な目だ。
健くんは、あたしの考えてることなんてお見通しなんだね。
――『別に、誰もそんな事思ってねぇよ』
嬉しかった。
こうやって助けてくれて。
あたしは、子供のころからみんなに助けられてばかり。
変わらないね。
「あ、そうだ。はいこれ」
ふわりと宙を舞ったもの。
弧を描いてあたしの手に落ちてきたものを、両手でキャッチする。
それは、メロンパンだった。
「ウチの購買で、一番うまいパン」
健くんがほほ笑んだ。
「もらっていいの?」
コクンと頷く。
「おまえ、購買の場所知らないだろ」
「………」
「どこかで迷子になってると思って、買っといてやった」
目を細めた健くんは
「正解だったな。やっぱりおまえ、迷子になってたし。しかも、変なのに絡まれてるし」
と、困ったように眉間にしわを寄せ笑った。



