太陽の日差しが遮られ、かざす手をゆっくり下ろしながら声の主に目を向けた。
クルリと振り返る彼女達。
「……健くん」
ポカンとするあたしの口からは、気の抜けた声しか出せなかった。
「和馬達、こうゆーの一番嫌いだったよな」
非常階段の壁にもたれ掛かる健くんの表情は、怖いくらい無表情だ。
「あ、あたし達は別にッ――」
彼女達のリーダーが否定しようとしたが、真っすぐな健くんの目に、『うっ…』と、押し黙った。
無言の健くんは、彼女達から目を逸らさない。
すっかりうろたえてしまった彼女達は、お互いの目を見合って、パタパタと校舎の中へと消えてった。
「本当にいるんだな、ああいう人達」
彼女達が去って行った背中を見ながら、健くんは壁から体を起こしてあたしに近づいてきた。
「平気?」
眉を上げる健くん。
「う、うん」
そう答えたあたしだけど、彼女達の言葉が頭から離れない。
――『普通なら、相手にされない』
その通りだ……。
「どっちの言葉を信じんの?」



