2、3段下から、彼女達を見上げる。
彼女達の後ろから、太陽の光りが差してきて、手をかざして目を細めた。
教室で聞こえてきたことと同じことを聞かれてる。
この子達も、和馬くん達のファン?
やっぱり、モテるんだなぁ。
「あたしは、ただの幼なじみです」
彼女達の反感をかわないように、出来るだけ静かに答えた。
「森田先輩も?」
コクンと頷く。
「本当に、ただの幼なじみ?」
また頷く。
「じゃあ、もうやめてくれないかな」
「え?」
「柏木さん、女子から評判悪いの気づいてる?」
「………」
「柏木さんみたいな普通の子、幼なじみじゃなかったら、普通、和馬くん達と一緒にいられないよ?」
「………」
「和馬くん達が優しいのは、幼なじみだからだよ」
「………」
「普通なら、相手にされない」
言い返す言葉が見つからなかった。
彼女達の言ってることは正しい。
あたしは、ただの幼なじみ。
ヒロくんや、和馬くんや、健くん。
それに、龍兄があんなに優しくしてくれるのは、あたしが、幼なじみだからだ。
そうじゃなかったら、最初から接点なんてない。
小さい頃から当たり前のように目の前にあった環境だから、それに全く気づかなかった。
そっか……。
そうだよね……。
「別に、誰もそんなこと思ってねぇよ」



