ヒロくんに答えてから、2人の後ろにいる和馬くんに目を向けた。
――…ッ!!?
真っすぐに、あたしを見ている。
ヒロくんと龍兄が何か言っていたけど。
和馬くんの瞳に吸い込まれてしまったあたしの耳には、2人の会話なんて何も入ってこなかった。
無言で。
真剣で。
去り際に、フッと、ほほ笑んで。
何とか、ヒラヒラと手は振れたけど。
あたしの心臓は、爆発寸前だった。
お風呂から上がり、髪をタオルで拭きながらベッドに腰掛けると、机の上のスマホがピコンと鳴った。
和馬くんからだ。
”一人で大丈夫か?
まぁ、おまえだから襲われる心配はないだろうけど
念のために、戸締まりはしっかりしろよな。
それから、さっきの健のこと……
いや……
何でもねぇ。
明日、寝坊すんじゃねぇぞ。
おやすみ”
この日。
静まらない心臓のせいで、なかなか眠りにつけなかった。
瞼を閉じると、健くんと和馬くんの笑顔が同時に浮かんで、寝返りをうつ度に、2人の声がこだました。
何だろう…
この感じ……
胸がキュッと苦しくなる。



