お、起きてたの!?
ビックリした!
健くんが取ってくれたものを両手で掴み、驚きのあまり、目と口がグッと開いた。
「……?取りたかったの、それじゃねーの?」
健くんは間抜けなあたしの顔をジッと見て、眉を上げた。
「あ、あぁ、そう!!!こ、これっ。これが取りたかったの!!!」
アハハ、ありがと。
そう言って、手におさまる小さなグローブを少し上にあげた。
「なんだ? それ」
グローブを見て、和馬くんが眉を寄せる。
「きったねぇグローブ」
和馬くんの言う通り、すごく汚れてる。
白い埃はついてるし、傷だらけで土だってついてる。
きっと少しはらっただけじゃ、綺麗にはならないと思う。
クルクル回しながらグローブを眺めていると。
「……あ」
内側の下のほうに、今にも消えてしまいそうな文字が書かれていた。
ヨレヨレの、下手くそな字。
習いたてのひらがなを、一生懸命書いたって感じの……
「アーッ!!!!」
脳の奥深くで眠っていた古い記憶が、新しい記憶を押しのけて前へ出てきた。
「思い出した?」
健くんが、あたしの手からグローブを取った。



