「ハハッ。照れてる照れてる」
ヒロくんが眉をよせながら笑った。
健くんも、横目に見ながらほほ笑んでいる。
和馬くんの肩と、あたしの肩がぶつかり合う。
「離れろって」
眉間にシワを寄せる和馬くんを無視して、教科書を開いた。
授業開始のチャイムが鳴り、龍兄が慌てて教室を出ていく。
青く澄んだ空はとても高い。
指先で潰せそうな飛行機を目で追い、チラリと和馬くんの横顔を見た。
ブツブツと唇を動かし、ふて腐れている。
こんなに近くに座ってるのに、何を言っているのか全く聞こえない。
数学の先生が入ってきても、窓の外を見続けている和馬くんに、ちょっといたずらをしてみた。
きっと、教科書を見られたら、怒られると思う。



